« 第9回 今年度税制改正より |
メイン
| 会社がトクする社労士 講座「会社が得し、社員が納得する就業規則の作り方」 第7回 »
会社がトクする社労士講座
会社がトクする社労士 講座「会社が得し、社員が納得する就業規則の作り方」 第6回
会社がトクする社労士 講座「会社が得し、社員が納得する就業規則の作り方」 第6回
第33青経塾 社会保険労務士 川端康浩
第6回 労働基準監督署などの「モデル就業規則」は危険
肝心なのは、モデル就業規則を使い、基本事項さえ就業規則に載せておけば良いと思わないことです。
多くの会社さんは、パソコンでダウンロードした、労働基準監督署や各種組合や団体からタダで貰える「モデル就業規則」をそのまま使っていたり、自社風にちょこっとだけアレンジして使っています。
私はこれをやめることを強くお薦めします。
こういう労働基準監督署でもらえる「モデル就業規則」などには、法律最低限のことしか書いてありません基本的なことしか書いていない訳です。
確かにここが基本にはなりますが、あとはこの基本をどう膨らませて行くのか、どう応用して会社独自のオリジナル就業規則に発展させ、会社の実情にあった「就業ルール」を確立していくかが大事であり、ここからが本当のオーダーメイドされた就業規則作りの本番になります。

ではなぜ「モデル就業規則」は危険なのか?
これは労働基準法そのものの「生い立ち」から考えて行くと、わかりやすいと思います。
スバリ労働基準法は、弱者である労働者を保護する為の法律です。
今から60年以上前、太平洋戦争に負けた日本はアメリカに占領されました。
その時の占領軍であるマッカーサー連合司令官率いる「GHQ」が、野麦峠に代表される戦前の日本の徒弟制度など、劣悪な労働環境に驚き、実験的に世界でも類を見ない「解雇予告制度」などを盛り込んだ
労働者保護を目的にした法律を作った。
それが「労働基準法」。
ですから、立場の弱い労働者側を守る為に作られた法律なので、そもそも使用者側には不利なように
作られている面がとっても強いのです。
戦後基本的に60年以上、変わっていないのには私も驚きなのですが・・・
ちなみに映画やドラマでお馴染みですが、アメリカは簡単に即日解雇できます。
逆に解雇一つとっても、いったん雇用するとなかなかクビにはできないのが日本の法律です。
「モデル就業規則」は、すべての労働者を平等に見る観点で作られていますので、正社員もパートもアルバイトも基準が一諸になっていたりします。
たとえば退職金。
第○○条 「退職金は勤続年数に応じて所定の額を支払う」
としか書いていなかった場合危険です。
この場合ですと、たとえ1年しかいないパートさんにも退職金は発生します。
懲戒解雇した社員には追い金のような退職金を払いたくないとしても
「懲戒解雇で退職する者には退職金は支払わない」
「3年未満で退職する契約社員やパートタイム社員には、退職金は支給しない」
と定めておかないと、慣例で判断され支払うように請求が来ます。
「そんなの払わなければいいじゃないか!」という方もいると思いますが、
最近はインターネットの普及で簡単にパソコンかた情報がたくさん手に入れることができます。
この場合、規程に書いてある以上、監督署など出るところに出ると負ける可能性が大です。
こういう案件は勝てるので、引き受ける弁護士さんも多いでしょう。
またそういう労働者を応援する民間の団体にも、最近はネットから簡単にアクセスできます。
では、ここでモデル就業規則の危険度をチェックしてみましょう。
「モデル就業規則」 5つの危険をリストアップ
モデル就業規則の5大危険をリストアップしてみました。こんなに危険がいっぱいです。
1. 言葉がわかりにくい
2. 企業規模に合っていない
3. 法律を有効活用していない
例1) 会社が損する 法定労働時間の勘違い
例2) 会社がさらに損する 休日労働の勘違い
4. お客様活動に焦点が合っていない
5. 経営理念や経営方針を反映していない
では、実際にこの危険度を次回から少しだけ掘り下げてみます。

大阪でも著作は就業規則本で4月より5ヶ月連続一位継続中です。
写真は「難波 旭書店」です。持参したポップで飾って戴けました。

第33青経塾 川端康浩
08/22/2007第33青経塾 川端康浩