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ランチェスター経営戦略(5)「戦わずして勝つ為に」
1. 必勝戦術量と経営の構成要因
ランチェスター戦略では、競争相手に勝つ為の
必勝の戦術力の投入を競争相手の1.3倍からとしています。
※ 期間によっても数式が変る事もあります。
これは自社の競合と同質化した商品を、
スーパーなど販売店の棚に陳列する場合、
競争相手が30㎝×30㎝で90平方(㎝)であった場合、
90平方の1.3倍は約120平方ですので、
自社は 30㎝×40㎝のスペースは最低確保する必要があります。
逆にこのスペースを確保できない場合は負けてしまいます。
看板もそうです、かの有名な大阪・道頓堀の「グリコ」の大看板の左右にある看板を
地元以外で即座に思い出す人はなかなかいないのでは無いでしょうか。
販売活動における、営業マンの接触・訪問回数も同じです。
競争相手の訪問回数が週に2回に対して、自社が1回であるなら、
2:1で負けてしまいますが、
競争相手が1回訪問に対して3回の接触なら、
1:3で必勝の数値になります。
そうなると数で劣勢な、弱者の中小企業は、
販売地域が拡散すると、必要な戦術量の投入ができませんので、
競合相手よりも地域を絞り込む必要があります。
勿論、適正な需要予測と競合調査を行った上ですが、
その絞られた地域内において、
必勝の戦術量を投入する為の、実行計画も立てる必要があります。
そうなると数で劣勢な弱者の中小企業は、
必勝の戦術量を投入することができる販売地域の範囲を決定する必要性が出て来ます。
販売地域が拡散していては達成できません。
この決定こそが将来市場占有率一位を実現する地域の決定です。
勿論、この決定をする時には、地
域の需要や競合会社の数、内容など
ランチェスター戦略の観点から事前にチェックを行います。
さて、自社の訪問
接触回数で他社を上回る為に たくさん訪問した方が良いと書きましたが、
人間には購買への心理プロセスがありますので、それを無視した過度な訪問は好ましくありません。
そこで肝心になるのが、
お礼状など実質的な戦術と掛け合わせた、営業戦略の構築です。
他にも時間戦略や組織戦略など必要な観点があります。
やはり経営を構成する大事な要因はトータルで考えて行くべきだと考えます。
経営を構成する大事な要因
① 商品対策
② 地域対策
③ 客層対策
④ 営業対策
⑤ 顧客維持対策
⑥ 組織対策
⑦ 財務対策
⑧ 時間対策
さて今回も引き続き、商品戦略について行います。
2. 強い敵とは違ったやり方をする
規模の大きな市場は、一見たくさん儲かりそうだが、
競合会社も多数参入しているので競争が激しい。
そこで、安易に流行りものには手を出さず、
二乗作用の世界には入らないか、上手に広い市場を扱うかなど、
戦略を立ててから行動した方がより業績向上には、
確実であるとランチェスター戦略では考えます。
たとえば、今の住宅市場で典型的なのが、
オール電化とか太陽光発電の市場。
競争原理においては、自社より強い会社がいる場合、
ランチェスター法則に照らして考えますと、
規模に対して二乗で作用をかけ合うので、
規模が小さい中小企業を2として、規模が大の企業を4とすると、
2対4ではなくて、実際は4対16になり、
規模の小さい方は1:4の戦いを強いられることになり必敗となります。
まして今のオール電化や太陽光発電の市場は、
大企業から中小零細まで、入り乱れて競争をしており
その二乗作用の掛け合いは相当であると考えます。
さて、ランチェスター経営戦略も竹田先生始め様々な方が、
本や講演やネット上などで、原則的な考え方を発表されていますので、
一位作りとか強い相手とは戦わないとか、
考え方の普及も進んできた感があると感じています。
そうなると大事なのは、
戦略原則をどう使いこなしていくか、という所になります。
要は競争相手と比較してどうかという所になりますので、
冒頭の住宅市場のオール電化とか太陽光発電の市場でいえば
地域戦略や客層戦略において、弱者の戦略を応用する。
一見、見込みの無い客層、人が行きたがらない地域に、
実は「勝ちやすきに勝つ」要素が潜んでいると考えます。
常に大手など、自社より強い敵を研究し、
強い相手とは違ったやり方をする事が肝心だと思います。
2.小さな会社は市場規模が小さな商品で一位を目指す
商品はお客さんの持つお金と交換できる、
唯一の手段であり、利益を生み出す源泉であります。
この商品。
今の世の中には「モノ」があふれていますので、
販売する商品・サービスは価格では無く、
益々、価値に主眼をおいたもので無いといけないと言われています。
まして中小零細企業が価格で勝負などしたら、
大手企業との体力勝負になるばかりで大変です。
さてランチェスター商品戦略の目的は
将来「占有率一位の商品を手に入れる事」にあります。
商品での差別化は難しく、時間もかかる事なので大変なのですが、
その代り差別化できた時は、
他社には無い大きなアドバンテージを得る事になりますから、
競合より抜きんでた強みを自社にもたらす事になります。
その商品戦略(及び 商品に付帯するサービス戦略ものコツも
弱者の商品戦略にあります。
大企業など大手企業は、体力があるがゆえに、
その体力を維持する為に必要な大きな市場が必要です。
そこで、大企業など大手企業は、
広い市場で総合戦や広域戦を展開して来ます。
効率化で利益を広く追及する為意味もあります。
そこで、中小、零細企業は、
こういう大手企業が、アト後も参入できないような、
① 市場が小さい、ニッチ、隙間
② 手間暇がかかる、メンドクサイ、加工に時間がかかる、
保存できない、しにくい、超○○専用
市場や商品の選択又は創造、加工をするべきであり、
狭くても強いカテゴリーを作り、その中で一位作りを目指す必要があります。
なぜなら、「強い敵とは違うやり方をする」「勝ちやすきに勝つ」「細分化」
「差別化」など弱者の戦略原則と合致しているからであります。
つまり、競合他社との力関係で決まりますから、
小さな会社は市場規模が小さな商品で、まず一位を目指す方が、
※ 数字的検証は必ず必要ですが
競合が少なくなり、結果として、早く一位になれるという事に繋がります。
3. 商品戦略に見る、戦略は効果性、戦術は効率性
ランチェスター経営戦略の竹田陽一は、
戦略を効果性、戦術を効率性と考え、
戦略と戦術のウエイトバランスを7:3としています。
戦略に戦術は準じ、
経営者の戦略実力を高める事で効果性を上げて、
業績を高める事を推奨しています。
戦術の効率性とは、
戦術とは目に見える繰り返しの作業になりますので、
たとえば、工場の製造ラインにおいて、
設備投資を行い、機械を改善して、
1時間当たりの生産性を高めること等を指します。
パソコンへの打ち込み作業などにおいて、
より性能の良いパソコンやソフトを導入し、
作業効率を上げるのも戦術における効率性になります。
時は金なりで、
こうした効率性の向上もとても大事な事ですが、
この戦術面を突きつめても、時間がゼロになる訳でもなく、
もっと資本のある上位の大手企業が、
金にモノを言わせて、自社を遥かに凌駕する設備投資による、
効率性を図って来たら、中小企業は立ち打ちできません。
戦略は違います。
戦略は「効果性」を表すのですが、
「自社より強い敵とは違ったやり方を行う」という、
(弱者の)戦略原則に従って実践する場合、
1時間当たりの製造ラインの効率性とかという問題では無く、
そもそも製造している「商品」そのものから差別化を図ったりします。
たとえば、
清涼飲料水市場は、コカコーラ等大手がひしめく強者の商品土壌ですが、
商品用途や販売方法での差別化を行い、
大学や高校の受験生に絞り込み、学区単位で一般家庭に焦点を合わせた、
受験生専用の栄養ドリンクを開発し、予備校や家庭で直接販売するなど、
した場合、商品そのものが違う用途で販売する訳ですから、
生産高云々とは違う次元の話になると思います。
養命酒などはその典型だと思います。
(※キリンやサントリーよりも
従業員1人当たりの経常利益は養命酒の方が多い、年度があります)
戦略知識を向上させる事で、
競合とは全く違う観点での経営を行う事ができると思います。
中小企業は正直、勉強しないKDK社長が多いようですので取り組んだ者勝ちだと思います。
是非、経営者、経営幹部の方は戦略実力を向上して頂き、
はずれの無い、経営をして頂きたいと願います。
アサヒマネジメント かわばた社会保険労務士事務所
代表 社会保険労務士 川端康浩(第33青経塾)












